新黒部駅から、富山地方鉄道のオリジナル車両であり、ローレル賞も受賞した名車、14760形の特急「うなづき」号に乗車し、いよいよこの日のメインイベント、元東急8590系こと富山地方鉄道17480形を狙うべく動き出しました。

遠征に行く前、私の方で富山地方鉄道の時刻表とにらめっこしたところー。

・本線の電鉄富山ー上市間は区間運転の列車がある関係でちょっと本数が多い。
・さらに電鉄富山―寺田間は本線以外に立山線の列車も走るためさらに本数が多い。

・・・ということで、とりあえず電鉄富山駅方面へ向かえば徐々に列車本数が増えていくからそのうち会えるだろうという、なんとも安直な考えで電鉄富山駅方面へ向かったところー。

富山地方鉄道 17480形

途中の上市駅で無事発見!
ついに本腰を入れた?富山地方鉄道17480形と本格的な対面が実現しました!

・・・それにしても「富山」や「ワンマン」という見慣れぬ表示に5桁の車番、スノープラウの装着など、これが紛れもなく富山地方鉄道の車両であることを物語っていますが、前面の大井町線グラデーション帯がそのまま残っているせいか、パッと見はあの見慣れた東急大井町線の8590系にしか見えません。

富山地方鉄道 17480形

ホーム上で17480形の外観を見てみますと、屋根に無線アンテナが増設されていたり、車体にはスピーカーが設置されているといった変化が見られるものの、比較的小規模の改造に留まっているようです。

ただそれよりも驚いたのが乗降用のドアが両端の2か所しか使用していないということ。

元々富山地方鉄道の鉄道線には乗降用ドアが2か所の車両が大半を占めている(というよりも全車両?)こと、また冬場などは寒さや雪などで気候が大変厳しい環境でしょうから、理解のできる処置ではあるのですが、それならなぜ4ドアの車を???という疑問がちょっとしないでもありません。

とはいえ、まさか富山地方鉄道に東急電鉄の車両、しかも私の中では比較的新しい車両という部類に入る8590系が譲渡されるとは思ってもみなかったので、個人的には大変すばらしい、かつありがたいお話です。(※結果として東急電鉄、京阪電鉄と私的にはこれ以上にない譲渡車両タッグが実現した訳ですし。)

富山地方鉄道 17480形

外観に続き今度は車内に目を向けてみると、ワンマン運転関係の機器が新設されているものの、やはり東急電鉄時代のオリジナルの姿にかなり近い状態が維持されています。

実際に運転台を覗いてみると、東急電鉄時代の編成表を示すステッカーがそのまま残っているなど、名残もあちこちで見ることができました。

新たな地で活躍する東急8590系の姿を時に懐かしみ、時に新鮮に感じながら時間はどんどん過ぎていくのでした―。



⇒次回へ続く