さて、トーマスたちとのひと時を過ごした後は再び現実世界?に戻りましてー。

大井川鐡道 千頭駅

千頭駅の1番線ホームに停車しているSL特急「きかんしゃトーマス号」の編成の元へ。

ソドー島でトーマスが牽引している客車「アニー」と「クララベル」と同じカラーリング(きつね色)に彩られた旧国鉄の43系客車もなかなかのインパクトがありますが、注目はこちらの電気機関車ー。

型式はE10形といいまして、他社からの譲渡車ではなく、大井川鐡道が自社発注した電気機関車となります。クラシックな見た目からわかるとおり、誕生は1949年ということで、なんと70年以上もの間現役で活躍している、まさに「古豪」という名に相応しい車両です。

基本的には編成の長い(5両以上?)SL牽引列車の補機としての運用がメインのようですが、時々E10形自ら客車を牽引して営業運転に入ることもあるようで、これはこれで人気の高い車両かと思います。

・・・というよりも大井川鐡道の車両は電車、機関車、客車のいずれも希少価値が高くて、個人的には人気のない車両はないような気がします。

大井川鐡道 千頭駅

と、しばらくE10形や午前中に興奮して撮影した元東急7200系などを観察していますと、別の電気機関車が牽引する客車列車が入線してきました。

こちらの機関車はE31形と言いまして、2010年頃まで西武鉄道で活躍していた車両で、大井川鐡道ではほぼ西武鉄道時代の姿のまま(※少なくとも私の素人目で見た限りでは、違いはないように感じます。)、2017年頃から活躍しています。

現在はE32~E34の3両がE10形と同様、SL牽引列車の補機や、客車列車の牽引機として活躍しているようです。ちなみにE31形の製造は1986年~1987年頃ということで、大井川本線用の現役車両としてはかなりの若手?といえる車両でもあります。

・・・E10形のような超ベテラン&自社発注車もいれば、E31形のように比較的新しい&他社からの譲渡車もいるということで、蒸気機関車に限らず電気機関車もまた魅力がありますね。 

大井川鐡道 千頭駅

そして最後は客車ー。

E31形が牽引してきた客車が、千頭駅での折り返し時間を活用して、無料休憩所として一般開放されておりましたので乗車しました。

ニス塗りの内装、床は板張り、天井の照明は白熱灯と、電車が走っているのが当たり前(というかほぼ100%電車)の環境で育ってきた私にとって、目の前に広がるレトロの極みを行く光景に大感激です。

・・・快適性で言えば、現在の車両たちに乗っている方が断然いいのは当たり前のことですが、窓を開けて、ゆっくり流れる景色を眺めつつ、汽笛の音を聞くー、というのも現在となっては大変貴重な、またある意味では贅沢といえるでしょう。

駅に停車中の、それもほんのひと時ではありましたが、ノスタルジーな世界を満喫させていただきました。

ということで電車→ディーゼル機関車&トロッコ→蒸気機関車→電気機関車→客車と、これでもかというくらい、大井川鐡道の魅力に(今さらながら)身をもって気づかされるのでしたー。


⇒次回へ続く