ということで、今回も叡山電鉄の鉄道模型を紹介したいと思います。
今回はTOMYTECの『鉄道コレクションシリーズ』から発売されたばかりの【叡山電車700系】を紹介したいと思います。

鉄コレ 叡電700系

700系は1987年から1988年にかけ、旧型車両の台車や主電動機を流用(※後に更新)して誕生した、叡山電鉄で初めての冷房搭載車両で、現在は叡山本線(出町柳ー八瀬比叡山口間)と、平日の鞍馬線(出町柳ー二軒茶屋間)を中心に活躍しています。

700系のNゲージのプラ完成品はおそらく初めてかと思いますが、製品化に選ばれたのは721号車と、2018年に叡山本線向けの観光用車両「ひえい」として改造された732号車です。

今回はまず721号車からご紹介したいと思います。

鉄コレ 叡電700系

パンタグラフと動力ユニットの換装をさらっと終え、車体の前面から見てみます。

今回はせっかくなので実車の写真(ただし721号車ではなく、同じ塗装パターンの711号車)と並べてみましたが、大きな前面窓を持つ「く」の字型の非貫通顔がしっかり再現されており、印象はバッチリ掴めているのではないかと思います。

・・・鉄コレを見て個人的に思ったのですが、なんとなくこの前面窓、親会社である京阪電鉄の石山坂本線で活躍する600形の601~608号車のものと似ているような気がします。

それはさておきまして、鉄コレ721号車の行先は「出町柳」が印刷済となっておりますが、鉄コレ製品としては珍しく?シールが付属していませんので、「八瀬比叡山口」「二軒茶屋」といった他の行先を再現したい場合にはシールやインレタなどを自作するしかないようです。

私は今回1両しか購入していませんので、とりあえずは製品のまま=「出町柳」表示でいいかなと思います。

鉄道模型 叡電900系

お次は側面と屋根ー。

中央の1枚のみ固定窓で、後は2段式開閉窓が並ぶ独特な窓配置や屋根上のクーラー、補助電源装置など、こちらもまた実車の特徴をよく掴んでいます。

また、車体に印刷されているKEIHANグループロゴ、山をモチーフにしたえいでんマークもアップで撮影してみましたが鉄コレとしては十分きれいに印刷されている(ような)気がします。

また製品の721号車の台車は汽車会社製KS-70形を履いておりますが、こちらは2000年代に京阪1900系の廃車発生品に交換されたものでして、721号車の現行仕様としては正しいものになります。

ただ700系は現行仕様であれば、京阪1800系や5000系の廃車発生品を流用した車両もおりますし、登場時は京福電鉄時代の旧型車の台車を流用していましたので、親会社の京阪電鉄に負けず?かなり台車のバリエーションが豊富な車両です。

今後、700系シリーズが鉄コレでバリエーション展開される際には地味に?見どころになるかもしれませんね。



さて次回は観光用車両「ひえい」として生まれ変わった732号車をご紹介したいと思いますー。


⇒次回へ続く