さて、前回に続きTOMYTECの『鉄道コレクションシリーズ(以下鉄コレ)』として発売された【叡山電車700系】をご紹介いたします。

鉄コレ 叡電700系

今回は721号車とともに発売された観光列車「ひえい」です。

「ひえい」は叡山電鉄と縁の深い比叡山と鞍馬山、2つの山が持つ神秘的な雰囲気などを【楕円】というモチーフで表現すべく、732号車を改造して2018年3月に誕生した車両です。

その圧倒的なインパクト???からグッドデザイン賞、鉄道友の会「ローレル賞」と様々な賞を受賞し、現在で。は900系「きらら」とともに叡山電鉄を代表する観光用車両となっています。

700系自体はいつか鉄コレで出るだろうな、とは思っていたのですが、まさか一番初っ端から「ひえい」が製品化されるとは思ってもいませんでした。

・・・ちょうど1年前、初めてのペーパー&アクリル製車両キットに挑戦!ということで頑張って作った(http://tamaden-club.sakura.ne.jp/index.php?itemid=4064&catid=14)のですが、早くも交代の時を迎えてしまったようです(笑)


鉄コレ 叡電700系

さて「ひえい」の方もパンタグラフと動力ユニットの換装、細かい部分の色差しをさらっと終え、車体を中心に見てみます。

【楕円】をモチーフにした前面・側面・ドアの窓、シックな濃いグリーンのカラーリングに金色のロゴや帯など、721号車とは全く装いの異なる、大変個性的な車体がしっかり再現されています。

ただ細かいところで言えば、製品に付属する動力ユニット用の台車枠が、721号車と同様に汽車会社製のKS-70形になっているのですが、実車の「ひえい」は京阪5000系の廃車発生品である川崎重工製のKW-31形台車を履いておりますので実車と異なります。

京阪5000系の鉄コレは出ておりませんので、台車枠パーツの共通化は致し方なしかと思いますが、こだわりのある方は頑張って再現してみるといい差別化?が図れるかもしれません。

あとこちらはパッケージにも記載されていますが、「ひえい」で最大の特徴?ともいえる、前面の大きな金色の楕円モールドが車体と一体になっている関係で、動力ユニットへ換装する際は排障器(スカート)⇒連結器パーツ⇒連結器受座の順番で取り外し・再取付を行わないといけませんので、結構時間がかかる(私は慎重にやったので、721号車よりも軽く数倍は時間を要しました。)と思いますので作業される際はご注意を。

鉄道模型 叡山電車

最後は3回に渡って叡山電車の模型(KATO900系「青もみじきらら」、鉄コレ700系721号車、鉄コレ700系「ひえい」)を紹介しましたので一緒に記念撮影―。

いずれも今年=2019年に発売された車両たちですが、こうしてみると叡山電車の模型もかなり充実してきたように思えます。

ただ叡山電鉄で活躍している現役車両としては、800系がまだ製品化されていませんし、700系自体も今回製品化された2両以外にも、様々なカラーバリエーションに加え、最近ではリニューアル車も登場しましたので、これからの製品展開、そして叡山電車の模型ラインナップがますます充実することを楽しみにしたいと思います。


ーおしまいー